Windows11にGitをインストールする

 本記事は、Windows11に分散型バージョン管理システムであるGitをインストールした手順のメモです。

 バージョン管理システムは、プログラムのソースコードを含むファイルの変更履歴を記録・追跡するシステムです。変更履歴をリポジトリという入れ物で管理し、コミットにより変更履歴を記録します。またブランチという変更履歴を分岐させる機能によって、プログラムの複数の変更を並行して履歴管理ができます。ブランチによって並行して行われた変更は、マージによって一つにまとめることができます。

 リポジトリには集中型と分散型があり、1つのリポジトリに各利用者がアクセスして利用するシステムを集中型、1つの集約用リポジトリからコピーしたリポジトリを主に利用するシステムを分散型といいます。集中型バージョン管理システムは例えばApache Subversionがあり、分散型バージョン管理システムは例えば今回インストールするGitがあります。


※ 以上、素人解釈なので間違いあればコメントでご指摘いただけますと幸いです。


◆ Gitインストール手順 (2023年6月時点)

以下のサイトがインストール中の各選択肢が詳細に説明されていて、非常に参考になります。むしろ正直こちらのサイトを見て頂ければ良いくらいです。
 https://www.curict.com/item/60/60bfe0e.html

インストールまでに行う設定が多いですが、頑張りましょう。

※ 本手順は2023年6月時点のものです。

1.
Gitの公式サイト(https://git-scm.com/)にアクセスし、右下の「Download for Windows」をクリックします。

2.
「64-bit Git for Windows Setup.」リンクをクリックします。

3.
インストール用のexeファイルがダウンロードされるので起動します。

4.
インストーラーが立ち上がり、ライセンスの説明が表示されます。
「Next」ボタンをクリックします。

5.
インストール先を選択します。デフォルトでは ”C:\Program Files\Git” になりますが、そのままで特に問題ないかと思います。
「Next」をクリックします。

6.
インストールするコンポーネントの選択画面となります。デスクトップにアイコンを作成する、日次でのアップデート確認を行うなどはデフォルトではチェックが外れています。今回はそのままデフォルトの状態で「Next」をクリックします。

7.
スタートメニューに表示される際の表示先のフォルダーを指定します。デフォルトではGitフォルダが作成され、その中に格納されます。株のチェックを入れることでフォルダを作成しないこともできるようです。
今回はデフォルトのまま「Next」をクリックします。

8.
テキストエディターの起動を伴うコマンドを実行した際に実行するテキストエディターを指定する画面となります。デフォルトではVimが起動するようになっているようです。
今回はそのまま「Next」をクリックします。

9.
デフォルトのブランチ名を指定します。デフォルトの「Let Git decide」では『master』がデフォルトブランチ名になりますが、変更することも可能のようです。
ここではデフォルトのまま「Next」をクリックします。

10.
環境変数PATHに追加するフォルダを指定します。デフォルトでは「Git from the command line and also from 3rd-party software」が指定されており、最低限コマンドプロンプトやPowrShellでGitコマンドを利用したい場合はこちらが良いようです。

「Use Git from Git Bash only」ではGit BashというアプリケーションでしかGitコマンドを使えず、反対に一番下の「Use Git and optional Unix tools from the Command Prompt」ではいくつか異なる意味で同じコマンド名を持つという重複が発生してしまうようです。

ここではデフォルトのまま「Next」をクリックします。

11.
リポジトリに接続する際に利用するOpenSSHをGitとともにインストールするか、すでにインストールしている場合にそれを使うかを選択します。すでにインストールしているものを使用する場合は、環境変数PATHにパスを追加しておく必要があるようです。
ここでは新たにインストールするために「Use bundled OpenSSH」を選択して「Next」をクリックします。

12.
リポジトリにHTTPSで接続する際のルート証明書を、OpenSSLのものを利用するかWindowsの証明書ストアを利用するかを選択します。独自の証明書を発行、Windows証明書ストアに登録して管理しているような環境で下を選択するようですね。
ここではOpenSSLのものを利用する「Use the OpenSSL library」を選択して「Next」をクリックします。

13.
改行コードを変換するかどうかの選択を行います。CRLFはWindowsで、LFはUNIX系で使われる改行コードで、これをどのように統一するかを選択します。選択肢の上から順に以下のような設定です。
 ① チェックアウト時に ”CRLF改行” 、コミット時に ”LF改行” にそれぞれ統一変換
 ② チェックアウト時はそのまま、コミット時に ”LF改行” にそれぞれ変換
 ③ チェックアウト時、コミット時それぞれ変換しない

ここでは①相当の「Checkout Windows-style, commit Unix-style line endings」を選択して「Next」をクリックします。

14.
Git Bashのターミナルについて、MinTTYというターミナルを使用するかWindowsデフォルトのターミナルを使用するかを選択します。
ここもよくわからないのでデフォルトの「Use MinTTY (the default terminal of MSYS2)」を選択しました。「Next」をクリックします。

15.
”git pull” コマンドを実行した際の挙動を選択します。
私はGit初心者で意味を分かっていないのでとりあえずデフォルトを選びました。意味は追々…。rebaseの意味は以下が参考になりそうです。
 知っていたら実務で最強! git pullとgit pull –rebaseの違い – Qiita

選択後、「Next」をクリックします。

16.
資格情報マネージャーをインストールするかどうかを選択します。リモートリポジトリに接続する際の認証を省けるようです。
インストールするために「Git Credential Manager」を選択して、「Next」をクリックします。

17.
追加オプションの設定有無を確認します。デフォルトでは上の「Enable file system caching」という、Git関連のファイルをキャッシュして動作を高速にするオプションにのみチェックが入っています。下のオプションはシンボリックリンクを利用する場合にチェックを入れるようです。
ここではデフォルトのまま「Next」をクリックします。

18.
実験機能のオプションを利用するかどうかの画面となります。
とりあえず実験機能は入れないまま、「Install」をクリックします。

19.
インストール完了まで待ちます。

20.
インストールが完了したら以下の画面となります。「Finish」をクリックします。

21.
完了画面で「View Release Notes」にチェックを入れていると、Webブラウザが立ち上がり以下のような画面が表示されます。

22.
正常にインストールがされたかを確認します。コマンドプロンプトを開き、以下のバージョン確認コマンドを実行します。バージョンが返されれば成功です。お疲れさまでした。

git -v


◆ 参考文献

WindowsにGitをインストールする手順(2023年07月更新) (curict.com)
知っていたら実務で最強! git pullとgit pull –rebaseの違い – Qiita